地震の揺れの周期と建物の固有周期(建物が1回揺れる時間)が一致することにより建物の揺れは増幅されます。
このことを、共振現象と言います。
建物によって固有周期が異なることをご存知ですか?
震度7で倒れなかったから大丈夫!?
ニュースなどで、1回目の地震では倒れなかったのに、2回目の地震の後に、建物が大きく崩れた様子を見たことがあるのではないでしょうか。
これが、スリップ挙動によるものなのです。
私たちが今後建築する建物が、大地震に遭遇する確率はどの程度あるのでしょうか。
文部科学省の特別の機関である『地震調査研究推進本部』から、大地震の発生確率が発表されています。
地球上には多くのプレートがあり、様々な動きをしています。
こうしたプレートの運動により、プレート同士が接する場所には徐々に歪が生じます。プレートが歪に耐え切れなくなると、歪を解消しようとして急激にプレートが動き地震が発生します。
阪神大震災で亡くなった人の8割以上は建物の倒壊などによる圧死が原因とされています。いつ大地震が来ても大丈夫なように、建物の耐震性を高めておくことが重要です。
地震が建物に与える脅威は「強い揺れ」「繰り返す揺れ」「共振現象」の3つです。これからその3つについて説明していきます。
地震対策には「耐震」「制震」「免震」の3つの方法があります。
「耐震」とは地震に耐えること、「制震」とは地震の揺れを抑えること、「免震」とは地盤の揺れを建物に伝えにくくすることです。ここではそれぞれの特徴を詳しく説明していきます。
既存の建物では建築された時期によって耐震性能が変わります。
これは新築する際の耐震基準が、大地震を経験するごとに見直されてきたためで、
建築された年代が新しいほど高い基準をクリアーするように建てられています。